◇ドルーリーオオアゲハ群
ドルーリーオオアゲハ群は、アフリカに生息する2種類のアゲハチョウをまとめた群です。そのユニークな特徴から、ドルーリーアゲハ族(Druryeini)という独立した族として扱われることがあります。ドルーリーオオアゲハ群は次の2種類のみ含まれます。
【ドルーリーオオアゲハ】Papilio antimachus Drury, 1782 ♂(表・裏)
中央アフリカ共和国 Central African Republic 前翅長 100mm
アフリカ大陸最大の蝶で、大きいものは前翅長110mmにも達します。1頭の蝶で猫などの哺乳類を数頭死に至らせるほど体内に強い毒を持っているとされています。羽の模様もユニークで、アフリカで発展しているホソチョウの仲間によく似ており、擬態関係にあるとされています。以前はDruryeia属として扱われていました。
【ザルモキシスオオアゲハ】Papilio zalmoxis Hewitson, 1864 ♂(表・裏)
コンゴ民主共和国 Dem Rep of the Congo 前翅長 79mm
ドルーリーオオアゲハに次ぐアフリカ最大級の蝶で、同じく体内に毒を持つされています。羽の形や、胴体の色など一見東南アジアにいるトリバネアゲハ類に似ていて、以前はその仲間とされたこともありました。昔の文献では、Iterus属とされていました。