長い間蝶を集めて展翅板を使っていると、展翅板の板がこの写真の様に穴だらけになってきます。
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穴が沢山空いた展翅板は、針をさすときなどに針の先がずれたり、抜けやすくなったりする事があるので、あまりひどい状態になった場合は、修繕する必要があります。
まずは、アイロンと濡れたタオルまたは雑巾を用意します。タオルはあまり強くしぼりすぎないように、ある程度濡れている必要があります。といっても濡れすぎは禁物です。あまり濡れすぎたタオルを使用すると、展翅板が歪むことがあります。
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次にタオルを展翅板の上にかぶせてアイロンをかけます。アイロンは蒸気が出ない設定にしておきます。アイロンをかけては展翅板を見て、展翅板が濡れすぎていないかどうかなどを確認して作業を進めます。タオルのかけっぱなしは良くありません。常にアイロンをかけたらタオルを取って、展翅板の状態を確認していきます。
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そして穴がふさがったら、タオルなしでアイロンを軽く(決して長い間かけてはいけません)かけて、展翅板を乾かします。
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最後に目の細かい紙やすりで仕上げます。濡らしすぎて板がぼこぼこになったときも、このように乾かしてから紙やすりでスムーズに平らに仕上げます。紙やすりも軽くかける程度です。表面をスムーズにすることで展翅するとき羽が木目などにひっかかるのを防ぎます。
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出来上がり。完璧な仕上がりとはいきませんが・・・下の最初の状態と比べてみてください。
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修繕後。アフター
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修繕前。ビフォー