蝶を採集していて、アゲハチョウなどを採り逃がしたとき、しばらくして同じように蝶が戻ってきた経験はありませんか?何度も、これを経験していると、いつも殆ど同じルートを蝶が飛んでいることが分かります。この様な、蝶が飛ぶルートを蝶道(ちょうどう)と呼びます。
この行動は、特にアゲハチョウの仲間に見られ、飛ぶルートは食樹や食草の位置、飛ぶルートにある葉っぱの明るさなどが影響しているといわれています。よって、時間帯によって蝶道は変化していきます。毎日同じ時間に同じ場所を飛ぶことが観察されます。
この行動は、オスがメスを探す効率的な方法といわれています。種類によって独特のルートを飛ぶ癖があり、例えば、アゲハチョウは明るい場所を好んで飛びますし、クロアゲハは暗い場所を飛びます。この様に種類によって飛ぶ癖があると、オスは同じような蝶道を飛ぶメスを見つけられる可能性が高くなるといわれています。