幼虫に「胸部」?と思われがちですが、幼虫もしっかりと頭部・胸部・腹部と分かれています。蝶や蛾の幼虫は、腹部に腹脚(ふくきゃく)という脚のような器官があり、これが色々と誤解を招いています。幼虫の脚は、上の写真にあるような、先が鋭く尖り、しっかりとした3対が本物です。そして、その脚が付いている3つの節が胸部なのです。
成虫の体同様、前脚がついている節が前胸、中脚がついている節が中胸、後脚がついている節が後胸です。
▲アゲハチョウの幼虫の脚。青の矢印の先が本当の脚。赤い矢印の先にあるのが腹脚。
▲この様に器用に枝をつかんだりします。(アメリカキアゲハ)
また、アゲハチョウの仲間では臭角(しゅうかく)が頭部の後ろに格納されていて、脅かされたときなどににゅるりと出てきます。この臭角は名前の通り独特の臭いがあり、鳥などが嫌う臭いといわれています。
▲アゲハチョウの幼虫を触ると、オレンジ色の臭角を出します。