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サンディエゴ自然史博物館
San Diego Natural History Museum


サンディエゴ市内にあるバルボアパークの博物館群のなかに、こじんまりとしたサンディエゴ自然史博物館がある。ここには昆虫学部があり、一般の展示では見られないがかなりの昆虫類の標本が収められている。

さっそく博物館に電話してみた。用件は二つ。一つは標本を見せてもらおうと思ったことと、もうひとつはオオカバマダラの越冬地について聞いてみようと思ったことだ。

「もしもし。オオカバマダラの越冬地についてお聞きしたいことがあるのですが」

「あぁ、その件でしたらこちらのほうにお電話してください。番号は・・・」

「ありがとうございます。それともうひとつ。標本を見せてもらいたいのですが」

「申し訳ないのですが、こちらのコレクションは一般には公開しておりません」

「あ、そうですか。(残念)」

「どういった件で標本をご覧になりたいのですか?」

「いや、サンディエゴに転勤になったものですから、どのような蝶がどの辺に生息しているかを調べたくて・・・」

「そういうことでしたら、研究ということでお見せすることが出来ると思いますよ」

「いや、研究というほどでもないのですが・・・」

結局担当者は快く標本室に自分を入れてくれることになった。


こじんまりとしているが、生きた虫などの展示もあり楽しめる。

標本室に入るとこの様な棚が並んでいる。今までロスアンゼルスの自然史博物館とハワイのビショップ博物館の標本室に入れてもらったが、いずれの博物館も同じような感じである。
棚の横に黒い取っ手のようなものが見えるが、これをくるくると回すと、棚がレールに沿って動くしくみになっている。また、複数の棚をいっぺんに動かせることも出来、たとえば左写真の一番奥の棚の取っ手を回すと、手前側にある棚が全て押されながら動く。

  
棚の扉を開けたところ。この様に標本箱がぎっしりと詰まっている。

棚の扉を開けると、新品の標本箱がずらりと出てきた。なんでも最近引っ越してきたばかりだそうで、そういわれてみれば、棚も新品だ。

標本箱の中は、種類ごとに小さな箱が入れられていて、そのひとつの箱に基本的にひとつの種類がまとめて入れられている。日本で見る標本箱と違って、ペフ版が敷いてあるわけではなく、中に入っている一つ一つの箱の中にスポンジのようなものが敷かれている。これは後に標本を整理する際、違う箱に移し変えたりするのに便利かもしれない。


こんな感じ。これはシジミタテハの箱。

サンディエゴ周辺で見つけられそうな蝶を探してラベルを見てみる。結構古い標本が多く、1900年とか1940年に採集された蝶のデータがある。さすがに1940年くらいまでのデータは、同じところに行っても環境が変わってその蝶にあえる可能性は低い。ただ、発生日は色々と目安にはなる。

一部1980年代のラベルがあったので、メモに写していく。ついでにどんな蝶が収められているのかを見てみる。やはり北アメリカの蝶が中心で、あまりその他の地域の蝶は見られない。

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