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蝶の軟化

■採集してきた蝶を、しばらく置いておくと、乾燥して翅が開かなかったり、動かせなくなったりしてしまいます。この様に一度乾燥してしまった蝶は、軟化(なんか)して、展翅できる状態にします。ちなみに、採集してきた蝶をすぐに展翅できない場合は、蝶の入った三角紙をたっパーなどに入れて冷凍庫に入れておけば、数カ月経っても生展翅同様に展翅できます。


軟化に必要な道具は以下の通りです。

1.タッパーのような、密閉容器。すのこがあると便利。

2.脱脂綿、またはティッシュペーパーなど

3.注射器は必要では無いですが、あると便利です。

軟化の方法

蝶の軟化には色々な方法があります。主な方法には次のようなものがあります。

(1)湿らせたティッシュなどと一緒にタッパーに入れておく方法

(2)筋肉を溶かす酵素や熱湯を注射する方法

(3)電子レンジを使用する方法

人それぞれ好みの軟化方法がありますので、色々と試してみてください。

タッパーで軟化する方法

タッパーで軟化させる、最も使われている方法です。

1.タッパーにティッシュペーパーを敷き詰め(2〜3枚)、水で湿らせる。このときあまりティッシュを湿らせない方が蝶に優しいです(ウェットティッシュくらい)。ここに1滴アルコールや洗剤を垂らしておくとカビが生えません。

2.湿らせたティッシュの上にすのこ、もしくはすのこの代わりにパラフィン紙またはトレーシングペーパーを敷き、その上に蝶を並べます。ティッシュの上に直接蝶を置くと、蝶の翅がびっしょりと濡れたりするのであまり良くありません。中型・大型の蝶などは、注射器などで熱湯を胸部に注射してやると、軟化しやすくなります。

3.ふたを閉めて、なるべく涼しいところに置いておきます。

4.軟化の具合を時々チェックしましょう。あまり置きっぱなしにしておくと、蝶が柔らかくなりすぎたりします。蝶の状態によっては、1〜2時間で軟化してしまうものや、数日軟化しないものまであります。

5.軟化した蝶は、出来るだけ翅の部分についている水分を乾かしてから展翅します。水滴などが羽についている場合は、ティッシュなどで吸い取ります(ふき取ってはいけません!鱗粉が剥げてしまいます)。

.胸部の筋肉は針でつつき壊しておくと、翅がより動くようになり、展翅しやすくなります。

注射器を使った軟化

標本作製用具を売っている専門店などに、軟化剤が売られていることがあります。これらは蝶の筋肉を溶かす溶剤や酵素です。取扱説明書にしたがって、適量の軟化剤を蝶に注射して軟化させます。軟化させるときは、上の様にタッパーの中に入れて行います。

また、軟化剤の代わりに、熱湯や、普通の水を使うことも出来ます。特に大型の蝶は水分を注射したほうが、軟化しやすくなります。あまりたくさん入れすぎると、汚れた水分が胸部や腹部から翅に染み出してシミになってしまうことがありますので気をつける必要があります。

電子レンジを使う方法

軟化する時間がない・・・

緊急時の(そんなことあるかな?)軟化方法として、次の方法を試してみたらうまくいきました。

1.蝶の胸部に水を注射する。

2.タッパーの中の少し湿らせたティッシュの上に蝶を並べる。

3.電子レンジで30秒から1分(出力1000Wの場合)温める。

ただし、この方法はモルフォチョウなどの構造色をもった蝶には、あまり向かないようです。というのは、実験した何頭かのモルフォチョウの内、1頭のメネラウスモルフォが写真の通り、真っ黒になってしまいました・・・(T^T)。原因は翅が油で汚れていたために、加熱の際に鱗粉が変形してしまったためかもしれません。とりあえず原因がはっきりとしていませんが、気をつけた方がいいみたいです。


▲電子レンジで、翅が黒くなってしまった、メネラウスモルフォの雄。


蝶がなかなか軟化しないとき・・・

大型のタテハチョウ(オオムラサキやフタオチョウなど胸部が大きいもの)などは軟化してもなかなか柔らかくならないものがあります。次の処理を試してみましょう。

(方法1)胸部に熱湯の注射を5分おきにしてみる。注射は胸部から水がしみ出る位にやります。少しずつ柔らかくなるのであれば希望があります。

(方法2)まち針で胸部の筋肉を沢山つついて壊します。この場合、胸部に水で薄めた、木工用ボンドなどを胸部にしみこませておかないと展翅した後に翅が下がってきてしまいます。

(方法3)上記記載の、電子レンジ方法で試してみては・・・。


 

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