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ぷてろんワールド蝶の飼育>幼虫から育てる

幼虫から育てる

■蝶の幼虫から成虫になるまでの飼育方法をご紹介します。ここでは飼育しやすい初心者級の種類について解説します。


幼虫を手に入れる

幼虫を手に入れる方法はいろいろとあります。

  • 友人・知人などからもらう。
  • 野外で見つけたものを採集する。
  • メスをつかまえて、卵を産ませ、孵化させる。
  • 売っている幼虫を飼う。

蝶の幼虫を飼うのにはある程度の覚悟と準備が必要です。飼育する上で大切なのは次の点です。

幼虫の餌となる新鮮な草や葉を飼育している間、確保できる状況にしておくこと

幼虫を飼うには、ある程度新鮮な餌が飼育中必要になります。途中でなくなったり、古くなったりすると幼虫が途中で死んだり、著しく小さくなるなど、良い結果が待っていません。飼う幼虫の種類を確認し、何を食べるか、その餌を調達できるかを確認してから飼育しましょう。

飼育に時間を費やすことができること

カブトムシなどの幼虫と違って、蝶の幼虫は一度飼育環境をセットをしたからといって、ほうっておけません。糞や餌がすぐにカビたり、腐ったりして幼虫が病気になったり、死んでしまったりします。こまめに飼育ケースを掃除する必要がありますので、ある程度手間を掛ける覚悟が必要です。

準備するもの

飼育を始める前に、蝶の幼虫を育てるのに必要なものを確認してみましょう。

飼育ケース

幼虫を入れておく飼育ケースですが、掃除するために、簡単に開け閉めできるものが好ましいといえます。夏休みに売っている昆虫用プラスチック容器でも良いですし、タッパーでも使えます。小さい種類であれば、ジップロックと呼ばれる、チャックつきのビニール袋でも飼育は可能です。掃除しやすい容器を選ぶことをお勧めします。幼虫が小さい時は、フィルムケースなど小さなプラスチック容器を利用することをお勧めします。これは小さな幼虫を探しやすくするためです。鉢植えなどでも可能ですが、幼虫が小さいと途中でどこに行ったか分からなくなることがあります。

タッパーなどの密閉容器は特に空気穴などをあける必要はありません。昆虫類は私たちの様に大量の酸素を必要としません。容器を掃除時の蓋を開け閉めする程度で十分です。ただし、長時間開けられない時は気をつけましょう。

エサ

蝶の幼虫は何でもそこら辺の草を食べるわけではありません。決まった植物を食べるわけで、これを食草(しょくそう)、食樹(しょくじゅ)といいます。例えばアゲハチョウやクロアゲハなどの食草はミカン科の葉を食べますし、キアゲハはセリ科の植物を食べます。アゲハチョウの幼虫にツバキの葉を与えても、これを食べることはありません。

食草は一年中手に入るものから、ある時期にしか手に入らないものなどがあります。春出てくる新芽のみを食べる種類もいますので、蝶の生態について事前によく調べておく必要があります。もし知り合いに蝶の飼育をしている人がいたら、ぜひアドバイスを求めましょう。

ティッシュペーパーやキッチンタオル

飼育は湿度を上手に管理することも大切です。容器には、ティッシュペーパーなどを入れておくと、適度な湿度を保つことが出来ます。植物から出てくる水分による容器の内側に出来る蒸れや結露は、幼虫が溺れたり、病気の元になったりしますが、この余計な湿度をティッシュが吸収してくれます。また、乾燥した時は吸収した湿度を放出してくれますので入れておくと大変便利です。容器の湿度状態に合わせて入れる量を調整しましょう。汚くなったら取り替える必要があります。しばらくすると、かびてきてしまいますので、そのような時はティッシュを捨てて、容器もよく洗います。もっとも、かびるほど放っておくのは、あまり良く無い事ですが。

キアゲハの場合

キアゲハの育て方を紹介しましょう。

ステップ1

飼育する容器を確保しておきます。もし、以前使った容器を再利用する場合、よく消毒をしておきましょう。特に前回病気が発生したのであれば、漂白剤やアルコールなどで念入りに消毒します。これらの容器の使用はできれば避けた方がいいです。

ステップ2

エサがいつでも手に入ることを確認します。キアゲハの場合、オーガニック専門店などで買えるパセリを使用できます。このほかセリ、三つ葉、ニンジンなども代用できます。オーガニック(有機栽培、無農薬)の食草が手に入る状態でなければ、庭でそれらを育てておくことをお勧めします。野外で食草を採ってくる場合は、農薬などがついている可能性があるので注意しましょう。沢山幼虫がついているような植物であれば、安心といえるかもしれません。私の場合は、庭にイタリアンパセリがあるので、これを利用します。

ステップ3

幼虫を探します。春から秋にかけて、まだ葉の小さいニンジン畑(畑には農家の人に断ってから入りましょう)などで卵や幼虫を探すと、よく見つかります。また、庭にパセリを植えて、自然に蝶がやってきて卵を産むのを気長に待つということもできます。あまり沢山採集すると、世話が大変になりますので、4〜5匹くらいにしておきましょう。1〜2匹ですと、途中で死んでしまう可能性があるので、少し多めがおすすめです。


▲ニンジン畑で見つけたキアゲハの幼虫。
これはもう終齢幼虫なので、あとは蛹になるのを待つだけ。

ステップ4

採集した卵は容器にティッシュと一緒に入れて、孵化を待ちますティッシュは適度に湿度を吸ってくれますので、湿度コントロールになります。毎日観察して、カビが生えたら、ティッシュを捨てて、掃除しましょう。カビが生える前に普通は孵化します。。キアゲハの場合、卵が孵化する前に卵が黒くなります。10日以上たっても孵化しない場合は、卵が死んでしまっているか、無精卵、もしくは寄生されてしまっている可能性があります。

幼虫が孵化したら、新芽の柔らかい葉を与えます。葉はすぐにしおれてしまうので、あまり沢山入れないようにします。幼虫の数もあまり沢山一緒に入れると、容器の中が汚れるのが早くなりますので、一つの容器に入れる数はできるだけ少なくします。後は直射日光の当たらない、できるだけ涼しい場所におきます。あまり暗い環境においておくと、蝶が冬と間違え越冬する蛹になる可能性も有るので、できるだけ明るさは確保しておきます。


ステップ5

毎日ふたを開けて、幼虫たちの様子を観察します。病気になっていそうな幼虫は、ほかの幼虫に病気が移るので、別の容器に隔離しなければなりません(殆どの場合が死んでしまいます)。ふたを開けることによって、パセリから出てきた余分な水分を容器から出します。糞がたまっているようでしたら、パセリと幼虫を取り出し、容器を洗います。ティッシュも取り替えます。糞はカビの原因になりますので、パセリなどについている場合はそれも払い落とすなどしてきれいにしておきます。しおれてきたパセリや葉のなくなったパセリなどは、新しいパセリに交換します。

幼虫を新しい葉に移動させるには、幼虫が乗っている葉を切って、新しい葉に乗せます。もし容器の側面などについている場合は、筆でそっと幼虫を取って、新しい葉に乗せてあげます。

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ここで注意ですが、もし幼虫が下の写真の様に、長い間同じ場所に止まっていて、頭を下に曲げ、その後ろが盛り上がっている状態でいたら、触ってはいけません。これは、脱皮前の幼虫の状態で、無理に触ってしまうと死んでしまいます。


▲脱皮前の幼虫。頭の後ろが盛り上がっています。実はここに新しい頭があります。
古い頭の殻を体の中で脱いで、脱皮に備えます。

ステップ6

幼虫が大きくなって、そろそろ蛹になる準備ができると、餌を食べなくなり、あちこち歩き回るようになります。この時に丈夫な枝などを数本入れておくと、1〜2日後その枝で前蛹になります。この時、容器を立てて枝が垂直になるようにして、暗い場所におくと、幼虫も落ち着くようです。それでも容器の側面で蛹になってしまう場合もありますが。

ステップ7

前蛹になれば、1〜2日で蛹になります。前蛹は決して触ったりしてはいけません。蛹になって体が固まったら、枝ごと容器から出して粘土にさしたり、羽化器に入れたりして羽化を待ちます。幼虫は時々容器の壁で蛹になることがあります。この場合、湿度が高くならないように蓋を開けて、そのままにしても良いですし、カッターなどで蛹を土台ごと(くっついている糸)はずして、他の場所に移してもいいです。

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