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出発して車で約1時間半。まず最初に驚いたのは、なんと言ってもこの光景である。もろ砂漠の上に、何もかも枯れているような木々。果たしてこんなところに本当に蝶がいるのであろうか?少し不安になりながらも、ここは情報を信用してひたすら山を登っていくのみ!
 
▲途中よく見てみると、サボテンなどが見え始めた。

 
▲もっとよく見てみると、花は咲いているようだ。

花が咲いているのを確認したとき、小さな白い蝶が飛んでいるのが目に入った。「おっ?サラだな!」この時期簡単に見れる種類としたら、サラツマキチョウ(Anthocaris sara)に間違いないであろう。オレゴンではよく採集していた種類だったので、車から飛び出して採集するような種類ではない。しかしながら、久しぶりに見る蝶でもあり、心が躍る。なんと言っても1月に蝶が見られるとは、なんという幸せ!(^-^)/
サラツマキチョウは、居るところさえ見つかれば大抵集団でいるので、あわてて採集を始める必要はない。ちょこちょこと見かけるようになったくらいのところで止まって採集するのがベストである。途中で4頭飛んでいるところがあったので、車を止めて採集開始。
久しぶりの採集で、空振りを数回。誰もいないんだけれどはずかしい。気合を入れなおして走る。ようやくネットイン。やっぱりサラだ。思わず「お久しぶり」と声をかけそうになる。9年ぶりにサラを採集したが、やはりオレンジのマークはいつ見ても可愛らしく、チャーミングだ。ちなみに自分が採集していたオレゴンの亜種florastellaとは違う亜種。本によるとここらに生息するのは原名亜種のsaraであるとあるが、それはちゃんと標本を調べて見なければわからない。こういう時やはり標本が手元にあると比較対照もできて便利だと思う。
上にある右側の写真に写っている花には、多くのミツバチたちが集まっていた。その中にセセリのような、黒地にクリーム色の模様がある蛾がせわしく飛んでいる。最初は数も少なく、採れずに苦労したが、昼ごろになって暖かくなり始めると数も増え始め、急に珍しさも失せる。それでも珍しい砂漠に住む蛾だからと思い採集してみると、胸にオレンジのスポットがあり、意外ときれいな種類であることを発見した。

道はやがて行き止まりとなり、歩かなければ進めないところに来た。車を止めて久々に山を登り始める。


[プラム・キャニオン] / [ハルカゼシジミ]