ク
リ
コ
に
て
クリコの景色
私が滞在したクリコという町はサンチャゴの南約300km位のところにあり、カストロ氏によると昆虫採集には最悪の場所とのことであった。11月25日より現地入りして、そこでしばらく仕事をした。11月末だというのに(日本で言えば5月末くらいか)、気温は日中30度まで上がり、夜には15度近くまでに落ち込む。この地域は非常に乾燥していて、あまり虫がいない。当たりをうろついてみたが、植物がそこそこ生えている割には、虫が少ないのである。いたのはミツバチ(こいつは果樹園で受粉用として持ち込まれたやつだ)、ハムシみたいに体が長いテントウムシ、訳の分からん小さな甲虫類や蝶など数えるほどしかいない。こんな町だから、昆虫に興味を持っている奴なんぞいないだろうと思っていたら、何と世界の昆虫展が町の博物館?であったそうだ。残念ながら私がきたときには終わっていたのだが、その時のパンフレットだけ貰うことが出来た。
もらったパンフレット。表にはモンキアゲハ、ユーロミヤマ?、と得体の知れないハムシの絵が。
裏には大きくハナムグリらしい甲虫。いずれにしても、チリの昆虫ではなさそうだ。
ユーロミヤマのアップ。むむ、見られなくて残念。
しかし、何でチリクワでないんだ?
12月4日、私の止まっていたホテルにカストロ氏が迎えにきてくれた。彼は仕事を終えて、夜10時にサンチャゴを出発しクリコに夜中の1時についたそうだ。実際に会うことが出来たのは翌日の朝6時であったが、なかなか気合いの入った奴だ。12月5日、我々は南の目的地、レシントに向かうのであった。
こんなに花が咲いていても、いるのはハチだけ。 |
時々見かけるテントウムシ。 |
安古デジカメ@強風にしては、グッドショット。 |
ヒルガオらしき花にきていたタマムシ。花粉を他の |
朝の7時にチェックアウトした私は、何も疑わずセルジオ氏の車に乗り込むものと思っていた。が、車は何処にも見あたらない。バスで移動するとのことだ。幸い、私は2週間の出張でもバック一つとアタッシュケース一つ(こいつには、愛機Powerbookが入っている)しか持たない。何とでもなれ、クワガタさえ採れればどんな目で見られようとかまうもんか。ところが、セルジオ氏にチリクワを採ろうと話すと、この時期にチリクワは採れないのだという。