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オオカバマダラの渡り


北アメリカには世界的にも「渡り」で有名なオオカバマダラ(Danaus plexippus)というマダラチョウの仲間が生息しています。オオカバマダラは世界でもっとも分布が広い蝶の一種で一部は東南アジアにも生息しており希に日本にも迷蝶として採集されることがあります。
北アメリカではオオカバマダラはMonarch(モナーク=「帝王」)と呼ばれ親しまれています。特にカリフォルニア州ではオオカバマダラのパレードがある町がある程です。

秋の移動

夏の間カナダなどで発生を繰り返したオオカバマダラは8月の下旬、異変が現れはじめます。蛹から羽化した成虫は交尾もせず、南へと移動を始めます。花の密を吸いながら栄養を蓄え、ひたすら南へと飛び続けます。夜は木陰などで休みますが、集団で休み、南へ移動するにつれその数が増え続けます。オオカバマダラは非常に飛翔技術に優れた蝶で、羽をそれほど羽ばたかなくても風に乗り滑空し続ける事が得意です。

オオカバマダラの移動は世界でも長距離であることが有名です。記録ではカナダでマークされた個体がメキシコで確認され、その移動距離が3,300kmにもなることが判明しました。また、この時期コースを外れた蝶がまれにイギリスで採集されることもあります。

やがて越冬地に到着した蝶たちは松などの木にとまり、越冬の準備を始めます。オオカバマダラの越冬地はカリフォルニア州太平洋沿岸数カ所と、メキシコの主に2カ所に集中しており、ロッキー山脈西側の蝶たちはカリフォルニアに、東側の蝶たちはメキシコに集まります。

次々と到着する蝶たちは、渡りを始めた時に比べ体重が増えている事が確認されており、南に移動してくる途中、越冬にそなえ栄養を体内にため込んでいると思われています。
オオカバマダラの渡りで不思議なのは毎年同じ木に蝶たちが集まる事で、蝶たちがどのようにして同じ場所に戻ってくるのかは未だに解明されていません。メキシコの越冬地は蝶達が集まる数が非常に多く、越冬に選ばれた木はオオカバマダラに文字通り埋め尽くされます。カリフォルニア州などに点在する小さな越冬地では、年によって集まる蝶の数が違います。カリフォルニア州で最もオオカバマダラが多く集まる有名なパシフィック・グローブでさえも、過去に数度蝶たちが来なかった年があります。

春の移動

春3月下旬頃、気温が暖かくなり始めた頃に蝶達は少しずつまた移動の準備を始めます。北へ移動を始めた蝶達は、秋の移動時と違い、それぞれバラバラに動き、交尾をしながら北上をしていきます。食草を見つけたメスは卵を産み付け、その一生を終えます。その後これらの卵からかえった蝶達は発生を繰り返しながら北上を続け、カナダまでその発生地を広げていきます。これらの成虫達はいずれも寿命が短く、3〜4週間ほどしか生きられません。

夏の間3〜4世代発生したオオカバマダラは夏の終わりにまた交尾をしなくなり、南へと移動を始めます。その個体は一度も見たことのない越冬地へ向かって、また旅を始めるのです。

■オオカバマダラに関するサイト(英語)

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